今回はオイル漏れのあったフロントフォークのオイルシール交換とステアリングステムベアリングのグリスアップをします。
このインナーチューブはかなり錆びやすく、ほぼ毎日乗っていたときでも錆びる。以前からそれが原因でオイルシールが壊れてオイル漏れを起こして修理 を幾度となく繰り返してきました。前に2回ほどインナーチューブを新品に交換したことがあったが根本的な解決にはならず、すぐに錆びる状態でした。
~作業開始~
フォークを逆さにしてオイルが抜けるのを待つ間、ステアリングステムのベアリングをチェックです。このようにアッパーベアリングはボールがバラバラになるタイプのもの。
上下とも多少の錆はあるけどグリスも乾いてないし、特に異常もないのでグリスアップだけして組み付けます。
あとは、オイルシール、ダストシールを交換し組み付けていきます。この時、シールが切れたり傷ついたりするのを防ぐため、必ずビニール袋(部品が入っていた袋とか)をインナーチューブの先端にかぶせてからダストシール、オイルシールを差し込みます。あと、自分が以前やったことがある失敗なのだが、袋にホチキスが刺さっていないか確認しよう。
ここから下の写真にあるような特殊工具が必要になってきます。左からオイルレベルゲージ、オイルシールインストーラ、インナロッドホルダー。
最初に使うのは写真中央のオイルシールインストーラ。写真下にある白い部品をオイルシールに当て、写真上のスライディングハンマーでたたき込みます。目安は上の写真のオイルシールを押さえるクリップが外側の溝に入るまで。
使用するオイルだが、通常、倒立フォークは「SS 05」とか粘度の低いオイルを使うのだが、このTS200Rは、なぜか主に正立フォークに使う粘度が高い「SS 8」が指定のオイル。 詳しいことはわからないが、構造が違うためなのだろうか?
ここで、レベルゲージの出番。これは本来医療器具である浣腸器(注射器の針がないやつ)にホースとゲージを付けたもの。これは工具屋でふつうに入手できる。(浣腸器の部分はテルモ製だったりする)
油面の高さが上から149mmが指定なので、ゲージの部分を149mmにあわせて先端を差し込み、オイルを抜き取ります。そのあと、スプリング、スプリングスペーサーなどを組み込み、キャップを付けて組み立て完了。
① アンダブラケットボルト
② ステアリングステムヘッドナット
③ アッパブラケットボルト
倒立フォークの場合、このボルトを締めすぎるとアウタチューブが圧迫されて内径が小さくなり、中を通るインナチューブの動きが悪くなってしまうため。ここは必ずトルクレンチを使って締めすぎないようにします。
今回は特にトラブルもなく順調に作業が進みました。しかし、毎日乗っていてもインナーチューブが錆びるということは解決せず変わらないのでまたすぐにオイル漏れが・・・ってなるかもしれませんね。
今回は特にトラブルもなく順調に作業が進みました。しかし、毎日乗っていてもインナーチューブが錆びるということは解決せず変わらないのでまたすぐにオイル漏れが・・・ってなるかもしれませんね。
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