エンジン組み立て。

　部品取りエンジンを分解し、6速ギヤなどの修理に必要な部品を取り出して、本体エンジンを組み立てます。
　さて、エンジンがかかるかどうか？

　部品取りエンジンの分解

　6速のギヤを取り出すのにエンジンをもう1台分解しなくちゃならんのはめんどいからと新品部品を発注したら生産終了だとのことでした。残念。

　仕方がないので分解作業開始。
外側を洗浄し、シリンダの取り外しから。ここで、クランクシャフトを回そうとフライホイールのナットを回してみるが、クランクシャフトは回らずナットが緩んでしまう。焼き付いているのか？など考えつつシリンダを持ち上げるとすんなり外れました。

クランク室の中を見ると錆だらけ。回らなかった理由はこれですね。そしてクランクケースを割ってみると･･･これはひどい･･･。錆だけでなく泥水も入っているようで、量から見ると、ただの雨ざらしではなく水没車でしょうか？　でも本命のミッションケース内はオイルが少し白濁している程度で無事なようです。

　本体エンジンの組み立て

　トランスミッション、クランクシャフト、クラッチと組んでいき、排気バルブの組み付け。これ一式52000円ほど。93年頃発行のパーツリストと比べてみると、現在はほとんどの部品が2倍ぐらいに値上がっていたりします。

シリンダヘッドを組み付けようとしたときに、3年前から引き続き「なんじゃこりゃああ!」とか言いたくなるものが。このシリンダヘッド、削って燃焼室を小さくしてあるじゃないですか。危うく気付かずに組んでしまうところでした。

一方、部品取りエンジンの方はどうやら冷却水をLLCではなくただの水を使っていたみたいで、ウォータージャケットやサーモスタッドが湯垢だらけだったのであまり使いたくなかったが、燃焼室が小さいよりは遙かにまともなので、シリンダヘッドも交換します。

排気バルブを外して圧縮比を下げておきながら、燃焼室を小さくして圧縮比を上げるとか、何をやりたいのかまったくわけわからん。 さらに、シリンダヘッドのねじ穴にボルトが通りにくいと思ったら、スタッドボルトが斜めに立っている。ボルトを外してみるとヘリサートによる修理の跡が。

　キャブレターも分解清掃。外をワイヤーブラシで磨き、ジェット類をエアブローで掃除してガスケットを交換。
ニードルジェットは緑青まみれ。

　エンジン始動

　エンジンがかかるかどうかによって今後継続するかどうか決まるので、部品交換なども必要最低限にして駆け足にて組み上げてきました。エンジンをフレームに載せて、チャンバー、サイレンサー、エアクリーナーなども取り付けて準備完了。オイルポンプは無しで混合燃料をフロート室に直接注入しキック数回･･････。

大量に白煙を吹きながら、無事エンジン始動となりました。リヤホイール周辺がごっそり無かったりと、まだまだひどい有様ですが、なんとかなりそうな気がしてきました。でも、次の作業は涼しくなってからかな。10月頃とか。